Pine(パイン)

東欧や北欧など寒い地域を原産としたマツ科の針葉樹、ヨーロッパアカマツ（スコッチパイン）で、樹高は40m、周囲は1mにもなる巨大な木です。樹齢も500年近くになるものもあります。また、マツの針葉（ニードル）から採油されているため、針葉以外の部位から採油された精油と区別するために「パイン・ニードル」とも呼ばれいます。

その凛とした造形にふさわしく、パインの香りは静かな落ち着きがあり、かつスーッと芯の通ったような清々しい印象をもっているのが特徴です。パインの針状の葉は古代から治療特性が認められ、肺の感染症の治療や消毒などに役立っていました。 古代エジプトでは料理に松の実を使用していた・古代エジプトや古代ギリシアでは感染症・気管支炎・肺炎・結核などに良い薬としてスコッチパインを活用していたとも伝えられています。その他、神経疲労やリウマチの治療に使われたり、アメリカの先住民は虫除けに使っていました。パインはエッセンシャルオイルの中でも生産量が多く、現在は入浴剤やソープなどの香料にも多く使われています。

主な成分は、α－ピネン、酢酸ボルニル、カンフェンなど。α－ピネンは、抗菌・抗ウィルスといった機能を持ち、空間に香りを広げると、心地よい清涼感をもたらすとともに、空気の浄化が期待できます。松林の中で森林浴をしているような癒しの空間を演出することができます。

～香りの特徴～

鮮烈でフレッシュな森の中のような凛とした香り

静けさと落ち着きを感じる清々しいウッドの香り

～香りの効果・効能～

主成分であるα-ピネンは芳香を吸引することで森林浴に近いリラックス効果とリフレッシュ効果を得られると考えられており、ヒトを対象とした試験でも心拍数の低下・リラックス効果が得られることが確認されています。このためパイン精油はストレスや緊張によって興奮している神経系を鎮静させ、副交感神経活動を高めることで気持ちを落ち着けたりリラックスするための手助けが期待されています。気持ちを切り替えたいときや思考をクリアにしたい時、集中力低下が気になっているときなどに利用すると効果的でしょう。

抗菌や抗ウィルス、抗炎症作用がある為、感染症予防に役立つのではないかと考えられています。のどの痛みや鼻づまりなどの呼吸器系のトラブルにも効果的と言われています。また血液循環を促し体を温め、代謝を助け高めてくれるといった効果も期待できます。

優れた抗菌特性とデオドラント作用があり、お部屋の空気清浄用としても優れています。樹木系の精油の多くには悪臭物質の浄化機能・シックハウスの原因物質であるホルムアルデヒドを分解する作用を持つ可能性も報告されています。